2011年8月31日水曜日

猫に選ばれてしまいました!!

先週の水曜日に 日曜日に海洋散骨も有り ヨットの回航の為に持ち出した備品もそのままで、熊野の花火に行った船のスロットルワイヤーの修理の手伝い等ありましたので、船の整備に出掛けました。

マリーナには仲間が2名来ていましたが、帰るのは私が最後になりました。
17時30分平日ですので、駐車場には私の車しかありません。
駐車場のトイレに行き 出てくると三匹の子猫が後をつけてきます。
車の扉を開けようと立ち止まると一瞬で足元を包囲されてしまいました!!



ゆっくり観察ると 捨猫にしてはなかなか綺麗な子猫達です。





我家には三匹の猫がいますので、脅かして立ち去る事は出来ません!!
とりあえず餌でも飼ってこようと思うのですが、エンジンを掛けても一匹は平気でタイヤの上に乗っかって遊んでいます!!


車を動かす事もできず 子猫達に車を占領されてしまった気分です!!
マリーナの事務所にも電話しますが、五時で業務は終了していますので、連絡不能です。

駐車場の前の道路は交通量が多いので、三匹を残して無理矢理車を出して餌を買って来てもその間に交通事故に遭われても困りますので、とりあえず三匹を車に乗せ餌を買いに出掛けました。
近くのホームセンターで餌を買い駐車場に戻り餌を食べさせていると 徐々に日暮れで暗くなってきました。
毎度の事後報告では妻に怒られると思い連絡を取るのですが、困った事に この日は夕方から知的障害者の施設の仕事が有り 写真をメールで送ったのですが、連れて帰る等の細かな話をする事ができません。

1才位の猫ならば、餌をやり帰ってくるのですが、三匹は手の平に乗る位の子猫です。
とりあえず保護するしか無いと決意して再度ホームセンターで、帰路2時間半のすし詰め状態も可哀想と思い 一回限りなのに無駄と思いながらも携帯用のゲージを3個購入して自宅に連れて帰ってきました。

我家では猫を子猫から飼った事がありません。
最初の一匹は港の駐車場で、フラフラになって寄って来たので、何故か連れて帰って来てしまったのが最初です。この時私は猫好きでは無く引っ掻かれると怖いと思っていた位です。
後二匹は庭に迷い込んで来て庭から出ずに数日間いましたので、家族になりました。

一匹は運良く翌日に知合いに飼って頂くことが出来ました。
当初は里親探しと思っていましたが、子猫の魔力は凄いですね!! さらに猫が増える事は大変な事なのですが、妻が可愛すぎて手放せなくなっています。




兄妹ですからいつも一緒です!!


私は50歳 子猫を飼う事の出来るギリギリの年齢かもしれません。
残り三匹は12歳・11歳・6歳 十年後は残念ながら亡くなっているかもしれません。
我家には残念ながら子供がいませんので、思い切って二匹を飼う事も選択の内かもしれません。
なんとか先住猫にも許しを得た様です。


子猫が家に来てからいろいろ考えながら思った事があります。
ペットショップに居る猫達は飼い主の選択はできません!!
我家の猫達は連れて帰って来てはいますが、全て猫から寄って来ています!!


なんだか私が猫に選ばれている気がしてなりません!!


細かい事は考えずに 残りの人生選ばれた以上は縁に逆らわずに一緒に暮らして行くのも良い選択かと思う様になりました。


2011年8月29日月曜日

熊野大花火大会に行ってきました。

回航の疲れが残ったまま 長年行きたいと思っていた熊野大花火大会に仲間のヨットで行ってきました。
毎年開催日時がお盆の休み明けで、なかなか行く機会を逃していました。
陸路では渋滞で熊野に辿り着けない事も良く聞きます。
時間は掛かりますが、渋滞知らずの海上からの熊野入りです。

メンバーは長年のヨット仲間で今回のヨットオーナーの柴原氏・伊勢志摩エバーグレイズオーナー 松本氏・海女ダイニングあづり オーナー剣山氏・冒険家 石川仁氏・と私の5名です。

45fの大型ヨットですので、十分な余裕があります。
給油を済ませ9時にマリーナ出港です。途中浜島漁港に寄り大量の氷を飲み物の為に購入
志摩から熊野迄は約40海里 7時間で予定で遅くても5時には到着すると考えていました。

予報の風が気になっていましたが、沖に出ると予報通り風が強くなってきました。
風速10mで真正面から吹いています。おまけにうねりも大きくなり3m!!
後方にボート・ヨットが同じ様に熊野を目指していますが、途中引き返す船もありました。
熊野の浜は堤防等が無く外洋に面していますので、うねりがそのまま入ってきます。
この状態では花火見物どころではありませんが、夜には風が収まる予報を信じて走り続けました。
正面からの波で思った様に艇速が伸びません。
途中急にエンジンがアイドリング回転になりスロットが反応しません!!
私と仁氏が揺れるキャビンの中に入りエンジンチェックです。デッキ上ではオーナー柴原氏がセールUPの準備です。
エンジン部のアクセルスロットの結合部が外れてしまっています。とりあえず針金でスロットを固定して応急処置完了です。エンジン回転を落とすには再度スロットの針金を緩めなければなりませんが、道路と違いますのでこれでも十分です。
仁氏も回航のトラブルの経験が役立ちスムーズに二人で対処できました。

到着は予定より2時間遅れの19時で ギリギリ間に合いました。
海上が荒れていた為 海上は10艇程のヨットとボートが数艇で非常に空いている海上でしたので、うねりが残っている事からアンカリングよりも走らせていた方が揺れも少ないと判断して微速でぐるぐる回る事にしました。
普段は尾鷲方面等から家族を乗せた漁船が多く集まり走り回るスペースは海面に残っていないとの事ですが、今日の海面はボートでは出船する事を諦める程の荒れ方だったでした。
こんな時はヨットの耐候性の高さがありがたく思う瞬間です。

花火大会が始まりました。
大玉の花火が連続で上がり続けます。普通の花火大会のようにポン ポンと順に上がるのでは無く 全てスターマイン状態で上がるのは圧巻です!!
各プログラムの最初も 通常プログラムの終わりに上がる大きな連続花火からスタートです。今迄見て来た東海地方の花火とは桁違いのスケールです。

一番見たかったのが 三尺玉海上自爆です!! 海上では陸のアナウンスは聞き取れませんので、プログラムを見て判断するしかありません。
一瞬静かになったと思ったら 一気に三尺玉海上自爆です。  やはり凄い!! これだけでも9時間掛けて来た甲斐がありました。運良くiPhoneで撮影していた動画にも収める事が出来ました。
最後の鬼ケ城大仕掛けは 岩の反響音が地響きの様に聞こえ凄い迫力です!!

一部最後の部分中心の動画ですがご覧下さい。




帰路は風・うねりも段々収まり追潮の助けも有りスムーズに6時間で志摩に到着しました。
来年もスケジュールを調整して行きたいと思わせる 長年の夢だった熊野大花火大会でした。

2011年8月25日木曜日

ヨットの回航 広島〜志摩 鳴門〜志摩編

13日AM5:30 やっと工程の半分迄進みました。


ノンストップで約30時間!! 14日の昼頃には到着出来る予想です。
後は体力勝負となり 続かなければ夕方には紀伊半島の数日間ヨットを係留出来る場所を探さなければなりません。

鳴門の潮待ちの漁船と日出です。


鳴門海峡は潮が動き出すと9ノット前後の潮流が発生しますので、本船を含め潮を考慮して航行します。潮止りは7時なので、6時頃に漁船が走り出したので試してみましたが、パワーの無いヨットではスロット前開でも前に進みません!!  大潮なので流れも早くまだ6ノットの流れがあります。
潮待ちの途中で流れの中を走ってみました。




小さな渦が出来たり消えたりしています。水面全体が盛り上がったりこんな海面は初めて体験しました。



7時になっても潮が転流しないので、流れが多少穏やかな鳴門海峡の横の小鳴門と呼ばれる水路に行きましたが入口が凄い流れで突破出来ず!!



7時30分 スロットは前開なのですが、なかなか前に進みません。流れに抵抗しながら微速で大鳴門橋を通過です。


やっと広大な住み慣れた?? 太平洋に出る事が出来ました!!
開放感で疲れも吹っ飛びました。後30時間の天候の予想は穏やかなので、睡魔との戦いになります。

ヨットの仲間から疲れていたら周参見に入ったら??  ヨットも短期間ならば係留出来る場所もあるし美味しい鰹が食べられるとの事!!
まだ昼を過ぎたばかり止まる事は出来ません!! 曳き漁をしている漁船を発見したので、仕掛けを流します!!


入れて直ぐに鰹ゲット!!  この早さに仁氏も驚きです。


連続で鰹3本 次にシイラをゲット


シイラの新鮮な肝は最高に美味と共に 海の上では貴重なビタミンBです!!


日に干して うまみ成分を引き出します!!


南紀白浜の手前で日暮れとなりました。これで二晩目のオーバーナイト決定です。
後は明日の昼に志摩に到着するぞ!! との気力で睡魔との勝負となります。

日が暮れトラブル発生です!!
エンジンの給水部分のホースが破損です。岸寄りでしたので、エンジンを止め水の流出を止めます。セールを上げ沖に逃げながら修理をするのですが、前部のセールはドラムをロープで回転させて巻き取りする仕様になっていて 最初から少し重すぎると思っていたのですが、肝心な時に引いても回りません!!  船首に行き無理矢理回してセールを広げました。
夜間は陸の光る物が異様に近く感じる事もあり焦りました。
ホースはこんな事もあろうかと購入しておいて正解でした。無事に修理完了!!

潮の流れも今迄の逆潮と違い追い潮に変わりましたので、潮岬に予定より早く23時に到達できましたが、黒潮が近くを通る事とうねりも出始め岸からの跳ね返りの波で三角波になっています。風も急に強くなり2時間の間左右ともみくちゃにされながらの通過です。

通過後は志摩迄一直線です。
潮に助けられ9ノットで夜明け迄は知る事ができましたが、だんだん逆潮になり低速が伸びません。
風向きも良くなったので、前の帆を上げようとしましたが、固くて回りません。アルミ製の回転するドラム部分のパーツが電触によってすでにボロボロになっていて割れてしまいました。
睡魔も絶好調ですがなんとか乗り切り13時30分に志摩に無事到着しました。




回航のヨットの紹介


ヤマハ スカンピ30 30年以上前の古いヨットです。

1969年ヨーロッパハーフトンカップ(全長30フイートクラスのワールドカップ)に初めて出場して優勝し 70年には1.2位を占め 71年も優勝 2.3位も同型艇で上位を独占し世界的に注目された名艇といわれるヨットです。
国内ではヤマハがライセンスを取得して建造していました。
強風には特に強く 強風のスカンピとも呼ばれています。

冒険家 石川仁氏はこの艇で太平洋横断を目指します。
9月の一ヶ月間 志摩に滞在して整備・セーリング練習をし シングルハンドで、9月末には地元千葉に向かう予定です。
私の役目は この回航と9月末の千葉に向けての出港まで、整備・セーリングのアドバイスをする事です。

今回は多くのトラブルに合いましたが、事前に点検してパーツ交換していれば起らなかったトラブルから経年劣化によって何時かは起ったトラブルが発生した等色々なパターンでした。当初車を購入する様な気楽な気分だった仁氏ですが、度重なるトラブルで少々落ち込んでおります。しかしこれからヨットで太平洋を渡ることに対する海の神様の軽い洗礼と思っています。
しかしこれからが大変です!!  太平洋を安全に航行する為には 古い艇だけに自身で行うには経験上整備だけでも大変な労力とお金が掛かります。しかし整備が万全でなければ今度は海の神様の重い洗礼が待っています!!

2011年8月22日月曜日

ヨットの回航 広島〜志摩 MIO MARINA〜鳴門編

12日の朝は一番にファンベルト探しから始まりました。
早朝から出港したいのですが、このままですと発電出来ない状態で走りきらないといけません。夜間航行も考えると航海灯がネックなのですが、私が持ち込んだ緊急備品に乾電池式の航海灯がありますので、夜間の航行はとりあえずクリアです。しかし猛暑の中冷蔵庫・冷凍庫が使えないのは辛い事です。
盆休みに入っているので部品待ちで盆開け迄ここに係留しておいてもここは香川県!! 一時帰るにも再度戻ってくる時間・費用を考えても大変な事です
後半に無理が生じるのは覚悟して修理に今日一日ベストを尽くす事にしました。

昨日のファンベルト切れの症状で、ダイナモが異様に熱い事から発熱によってとも考えているのですが、とりあえずはファンベルトです。マリーナの整備に行ってファンベルトの在庫を聞いたのですが、合うサイズはありません。
昨日の最初に切れたファンベルトとスペアのファンベルトを比べると巾がスペアの方が巾が小さくプリーの溝に食い込みやすく切れた可能性も有りますので、巾の広い物を探さなければなりません。
近くに金物店とマリンエンジン整備の会社があるとの事で、マリーナで自転車を借り出掛けたところ 運良くマリンエンジン整備の会社が営業しておりファンベルトをゲット 万が一の為昨日破損した給水の純正ではないですが、ゴムホースも購入出来ました。
ファンベルトを取付試験です。回転数を通常回転数迄上げて数分後にまた切れました!!
ダイナモを外しマリンエンジン整備の会社に持ち込み確認してもらいましたが回転は重く無く大丈夫と持ち帰りました。
ファンベルトが張り過ぎではないかとの事ですが、過去何度も取替経験があるので、そんなはずはありません。再度取付け試験するとまた切れました。
時間があるとの事で船迄確認に来てもらい原因は 予想通りダイナモの発熱!!
なんだかんだしているうちに、昼になってしまいました。
運良くサイズの合うダイナモの在庫が有り出港できたのは15時でした。


このトラブルで12時間以上の時間のロスです。14日の夕方迄に志摩に到着しないと 仁氏が15日の熊野の葦船の行事に間に合いません!!  このまま走り続ければ可能と早くもタイムリミットになってしまいました。早朝の鳴門の潮止りを目指して走ります。

日暮れ前 瀬戸大橋が確認できました。



瀬戸大橋と月です。


瀬戸内海は航路を外れると浅い所もあるとの事で、大型の本船と同じく航路を走ります。
航路ブイに沿って走るだけなので、想像以上に楽ですが本船がすぐ横を追い抜いて行ったり漁船が多く横切ったりして航海灯の見える色によって相手の進路を判断しないといけないので、注意は必要です!!

予定通り夜明けと同時に鳴門に到着です。
鳴門の日出です。海面がざわついているのは潮の流れとなります。


7時の潮止り迄潮待ちです。6時頃には潮が緩んで進めると予想をしています。

2011年8月19日金曜日

ヨットの回航 広島〜志摩 広島〜MIO MARINA編

海峡の潮の時間から仮眠を諦め 11日1時30分に出航しました。
具合の解らないヨット・初めての夜間の海面は不安で一杯です。
大潮で潮の流れは強いのですが、満月の夜間は視界も良くこれだけが救いです。
予め海図に記した角度通りにヨットを走らせます。
何度も走った伊勢湾・太平洋ならば本船・流木等の浮遊物を注意するだで、夏の夜間航行は昼間よりも涼しく快適なのですが、此処は瀬戸内海気が抜けません!!



音戸ノ瀬戸を目指します。途中通常大きな網には角に点滅するブイが設置されているのですが、小さな網・筏には設置されていません!!  途中二カ所直前で発見して進路変更をしてセーフでした。満月の夜で助かりました!! 闇夜ならばアウトだったかもしれません。
水路の入口は海図から確認しても島が重なり遠方からでは目印の灯台は見えません。
海図を信じて陸地方向に進む事になります。
音戸ノ瀬戸を無事通過して一時間程で夜明けとなりました。


予定通り来島海峡の北側の水路を順調に通過 海面も一気に広がりましたので、前のセールを広げました。


冒険家 石川仁氏もご満悦です。


順調だった航海がここでトラブル発生!!
キャビンの中を見たら プール状態で底板がプカプカ浮いています。
船の中に水が浸入する事は一番怖い事です!!
最初にプロペラのシャフトが船体を貫通している部分を疑いましたが、原因はエンジンの冷却するゴムホースの破裂でした。完全に劣化からです。中古艇は高い部品ではありませんので取替ておく必要が有る品です。私が業者ならば取り替えておく部品なのですが・・・・
スペアパーツは載っていませんので、とりあえずエンジンを止め流されながら考えます
エンジンを停めていれば入水は止まります。流されて危険ならばセールで走れば良いだけです。ここがヨットの安心な所です。
とりあえずエンジンの他のホースの余裕がありましたので、カットして応急処置をしました。次に水を出さなければなりません。ヨットに排水用のポンプは電動・手動と付いているのですが、電動が調子良くありませんので緊急用にと持って来た電動ポンプで排水しました。電動ポンプで排水出来ない箇所では同じく持って来た手動ポンプで排水です。
早くも私が持って来た備品が役に立ってしまいました!!

修理後は快適に距離を稼ぐ為に エンジンと帆で順調に進みます。


一時間程で またもやトラブル発生!!
次はファンベルトが切れました。予備のファンベルトは確認済みでしたので即交換しました。切れたファンベルトを確認すると細かな亀裂が入っていてすでに劣化している物でした。
後に2時間後に再度ファンベルトが切れました。
このファンベルトはダイナモを回す役目で、発電だけ出来なくなる事になります。
最初の予定では漁港に停泊予定でしたが、進路から遠くなりますがファンベルトを入手しやすいと考え MIO MARINAに予定を変更しました。
マリーナに電話でファンベルトの確認をしたところ純正は在庫無しとの返答でしたが、とりあえず発電できないとなると夜間航行の為の灯火だけでバッテリーを消費してしまいます。
万が一の為に乾電池で灯火可能な臨時航海灯を持って来ているので、これを使えばバッテリーを消費する事は無いのですが、航海は始まったばかりなので焦らずとりあえずマリーナに入港しました。
入港した時刻は18時過ぎ マリーナの全ての業務は終了した後でした。


桟橋には陸電・水が完備された立派なマリーナですが、施設全て施錠されていて身動きがとれません。陸電から電源を取出したいのですが、形状が特殊なので使う事ができません。バッテリーで冷蔵庫も動かす事が出来ずキャビンの扇風機も使えません!!
暑くて寝る事が出来ないので、桟橋にキャビンのマットを敷いて寝ていると3時に凄い雨で起こされました。そのまま夜間航行していなくて正解だったかもしれません。
施設内はめずらしく外部にドリンクの自販機もありません!!  我慢して常温の飲み物で我慢です。

2011年8月17日水曜日

ヨットの回航 広島〜志摩 出航編

本当は出航前日の昼間に広島に到着し余裕を持って準備したかったのですが、夕方に海洋散骨の打合せがあったので、どうにか20時台の新幹線に乗り広島に23時に到着しました。

少しは仮眠して予定通り安全を考えて夜が開ける前の4時出航を予定していましたが、初日に通らなければならない海峡を考慮するともう少し早く出航する必要が有るとの事を ヨットの販売社の方よりアドバイスを頂き 仮眠を諦め準備に取りかかり11日 1時30分に出航しました。

私は瀬戸内海を航海した経験がありません。
頼りは海図と航海機器(GPS)となります。

GPSが普及した現在では 通過ポイントをGPSに入力してGPSの示す角度にヨットを走らせるのですが、電子機器が故障したら即迷子になってしまいます!!
昨年に関東〜志摩迄知合いのヨットを一人で回航しましたが、あらかじめ海図に予定進路・角度を明記した海図をマリーナの方に見せたところ 今ではGPSだけで沖縄でも平気に行ってしまう!!との事で、海図に落とし込んで計画をしている方を見た事が無いとの事でした。長距離になると海図も何枚も必要になり海図費用だけでも高額になってしまいますが、私は海図とGPSとどちらを選択するかと聞かれたら海図と答えます!!  
海図無しで、GPSに命を預けての航海は信じられません!!
小心者の私は海上では超アナログ人間です!!

今回はヨット初心者で目標が太平洋横断の石川仁氏の回航のお手伝いですから 走りながらの海図によるチャートワークを教えなければなりませんので、GPSは現在位置の確認のみの使用としました。船から灯台等の目標物を2点以上コンパスで計測して現在位置を割り出し GPSで正確な位置を確認して航跡を全て海図に書き込んで行く作業です。

太平洋と違い瀬戸内海は小さな島が点在しており海峡と呼ばれる狭い水路で連結された複雑な構造をしています。
この事が特に船足の遅いヨットには潮の流れを考えた航行が不可欠となります!!
回航するヨットは巡航5ノット 海峡の流れの速い時は7ノット以上の潮の流れとなります。
向かい潮の場合は最悪進む事も不可能で、走っていても後ろに流される事になります!!
潮の満干により西〜東・東〜西の流れにより船足が早くなったり遅くなったりは長時間の航行では避けられませんが、海峡の流れによって通過出来る時間が限られてしまうのは厄介な事で、私の心は早く瀬戸内海を抜けてしまいたいとの気持で一杯です。



一日目に 音戸ノ瀬戸・来島海峡を潮の時間を考慮して抜けなければなりません。
特に来島海峡は瀬戸内海の難所で、通常海では右側通行なのですが島で分けられた航路の一方が鋭角なので追い潮で押された大型船の舵が効かなくなる為に潮の向きによって左側通行になる特別な海峡となります。今回は来島海峡の北側にもっと狭い水路が有り潮の流れも多少穏やかなので、そこを通る予定をしています。

日程的に 一度は徹夜(オーバーナイト)の航行が必要ですが、走り出す迄は決める事が出来ません。



2011年8月16日火曜日

ヨットの回航 広島〜志摩 準備編

8月11日〜14日の4日間 広島〜志摩間のヨットの回航を行いました。

全行程距離 約300海里 回航するヨットの平均スピードは5ノットですから
ノンストップで走ると仮定しても 300÷5=60時間となります。
5ノットは時速で 9.26キロ 自転車並みとなります!!

概略の航跡は下記になります。


まず最初に購入したのはヨットを初めて購入した友人なので、備品について質問しても全く見当がつきません。近くならば一度ヨットを確認に行きたいのですが、遠方の広島 とりあえず販売業者に直接聞いた所 法定備品しか無いとの事でした。
車と違いこれだけでは 命を4日間も預けられません!!

8月7日の3時に家を出て6時に志摩に到着です。
船から必要な備品を運び出します。桟橋から駐車場迄一人で手運びなので、暑さから効率も上がらず2時になってしまいました。
車は備品で満車状態です。


志摩を2時に発って 18時に大阪の淀川区で葦船のイベントを行っていた 石川仁氏と合流しました。
深夜からでしたので、大阪で1泊と思っていましたがそのまま19時に広島に向け発ちました。広島マリーナ到着は23時 そのままヨット泊です。
ヨットのデッキで話し込んで寝たのは3時でした。



8月8日 朝から備品の積み込みです。
途中買い出しも有り終了したのは18時になってしまいました。

私は長い間ヨットの遊びばかりだったので、名古屋〜西は神戸迄 日本海側は出雲迄 離れて沖縄は行った事がありますが、東は栃木迄 本当に国内は知りません。
帰りついでに90分だけの夜の広島観光です。


まずは原発ドーム ライトアップされている事もあり原発の恐怖を感じました。


定番 お好み焼きです!!


お土産で 頂きました。 生もみじ

広島を発ったのは21時 ナビに自宅を入力すると518キロ!!  最低5時間はかかります。
とりあえず神戸迄(西宮名塩サービスエリア)ノンストップで走りました。距離300キロ!!
自宅迄と思っては知り続けましたが 滋賀の江南PAでダウンでした。
5時に起き自宅に帰ってきました。

ハードな二日間でしたが、安全を考えれば回航準備を除く事は出来ません。

2011年8月7日日曜日

ヨットの回航のお手伝い

昨年 「葦船でおかげ参り」でご縁のあった (カムナ葦船プロジェクト) 代表 冒険家の石川 仁氏より依頼がありましたので、とりあえず一緒に 広島〜志摩迄ヨットを回航します。


石川 仁の夢は 葦船で太平洋を横断する事!!  夢の準備段階としてヨットで太平洋を渡る為にヨットを購入しました。
ヨットは昨年購入して年明けに回航する予定をしていたのですが、東北地方太平洋沖地震のボランティア活動等で予定が今回となりました。

葦船とヨットは風を受ける事は同じなのですが、まったく違う乗り物です。
ヨットはジグザクならば風上にも上れるのですが、葦船は風下にしか行けません!!  基本的に目的地を決めて走る事が出来ない現代では考えられない船なのです!!


海流を読んでとりあえず目的地を目指すのですが、海流と風任せで自然が目的地を決め人が運ばれる原始的な乗り物なのです。



興味のある方は  カムナ葦船プロジェクトHP  ( http://kamuna.net/?page_id=14 ) をご覧下さい。

購入のヨットは法定備品のみで、クルージングに必要な装備は一切ありませんので今回私の備品を全て載せて回航する事にしました。
車の様にエンジンを掛けてOKの様に ヨットの場合は簡単には行きません!!
数日ですが、命を預ける乗り物!!  今から志摩に行き船から必要な備品を車に積み込み 大阪で公演している仁さんと合流して広島に向かいます。
翌日は荷物の積み込みと必要な作業を行います。
予定は1日で、出港出来る迄船を仕上げ 10日夜に広島入りして 11日夜明けとともに出港予定としています。

志摩到着後は志摩でトレーニングする予定です。
私の役目は 志摩から仁さんの居住している千葉迄安全に一人で航海出来る迄を教える事と思っています。
それ以上は 野獣の冒険家ですから問題は無いでしょう(笑) 

回航の様子は順次ブログにUPしたいと考えております。

昨年の 「葦船でおかげ参り」 の様子は過去にブログにUPしています。
興味のある方は  http://simakaisou.blogspot.com/2010/10/blog-post_18.html  から順にご覧下さい。
ブログのカテゴリー 海遊びの中で、建造時・進水・出港・伊勢入港と長編になっています。

2011年8月4日木曜日

8月に入りました そろそろ夏も終わりですね!! 

8月に突入してしまいましたね!!

私は長年8月になると夏が終わってしまう!! と言い続けています。
普通の方は何故?? 夏休みが始まったばかりで、夏休みは8月31日迄!!と言われます。

8月8日は立秋となり暦の上では暑さの頂点で、徐々に暑さが緩むとされています。
長年海で遊んでいると日中の気温よりも日照時間で季節を感じてしまいます。


上のグラフより5月前半の日の入が18時前半なのですが、5月の末には19時手前になります。
6月になれば天候が良ければ海に入る事も可能となりますので、梅雨の雨の時期を除けば私の中では夏は始まっています!!
6.7月は一年中で一番日の入の時刻の変化が緩やかな時期であり日の入の変化を感じられなかったのですが、7月の末から8月の末にかけて日に日に 急激に日の入時刻が早まります!! 

日の入時刻が早まる事は 海で遊ぶ事の出来る時間が減るという事になります。
8月になって日照時間が毎日早まってくると どうしても寒い季節が脳裏に浮かび寂しくなってしまいます!!  次の夏迄は8ヶ月もあるのです。この事によって「 8月になると夏が終わってしまう!! 」となるのです。

今迄もこれからも 私感覚の夏は 半袖でも寒く無くなる5月〜7月の短い3ヶ月間です!!

おかげさまで6.7月と週末に海洋散骨の仕事が、昨年に比べて多く頂きました。
反面今年の夏の海のプライベート遊びは無いまま終わってしまいそうですが、やはり仕事優先です!!

2011年8月1日月曜日

日本最大級の「ハマボウ群生地」

五ケ所湾の奥の南伊勢町 伊勢路川河口に、日本最大級といわれる「はまぼう群生地」があります。


今では絶滅危惧種とされていますが、昔から地元では「イソツバキ」と呼ばれていおり 役立たずの木として簡単に伐採されていたと聞いています。


群生地の横で大規模な護岸工事がされていたので、近くには寄れませんでしたが遠くから見ると 半マングローブ種と呼ばれる事が理解できます。


堤防の横にも1本のハマボウが生息していました。


根の部分を見るとマングローブを想像してしまいます。


枝や葉を見ると「イソツバキ」と呼ばれていたのも理解できますね




調べてみると 英虞湾内にもハマボウの群生地がありました。ここも100本以上が生息との事です。位置は合歓の郷の南側になります。
詳細は下記地図でご確認下さい。


そろそろ花も終わりに近づいていますが、志摩方面にお寄りの際は訪れてみてはいかがでしょうか。