2011年4月28日木曜日

中古ヨットには特にお薦め 船底整備にインタープロテクト

5月の連休の前後は船底整備一番最適な期間でもあります。

ヨットのエンジンの馬力は ボートに比べ非力ですので、プロペラに少しでもフジツボが付着すると直ぐにいつもの艇速の半分位になってしまう事からも船底の状態にはいつも気を使います。

今迄の経験で、5月前に船底整備をすると夏から初秋にはフジツボが付着してしまい秋に再度船底整備する確率が高くなります。
5月以降に船底整備をすると何故かフジツボの付着が避けられてなんとか1年持たせる事が出来る確率が高くなりますので、5月以降に船底整備をしています。

船底に塗る塗料は 自己研磨型ですので、艇を走らせると水圧で塗料が徐々に削れると共に汚れも落ちて行きますので、船底の維持には頻繁に走らせる事が重要です。

海上係留しているヨットで、毎回船底整備毎に古い船底塗料を剥離して整備しているのはレース活動をしている等の少数になります。
大部分は2重3重と塗り重ねていてそれ以上に何年も剥離していない艇もあります。
肝心な下地に凹凸があるといくら塗料を塗ってもフラットにはなりません。
表面に凹凸が出来るとそこから汚れが付着しますので、凹凸が出来たら思い切って剥離する事が船底の良い状態を長く保つ唯一の方法です。
ヨットの固定費の内 係留料の次に高額なのは上架しての船底整備となりますので、即節約に繋がり 下地が良ければ船底塗料も悪い下地に比べ半分悪くても2/3で済んでしまいます。

剥離は大変な作業です!!  塗り重ねられた船底塗料は剥離材を使っても一気に剥離出来ません!!
3重塗りならば 剥離材が浸透するのは一回分の皮膜迄ですから三回同じ作業をしなければなりません。
一回で厚めに塗料を塗ると長持ちしそうですが、一年でそんなに表面は摩耗しませんので毎回剥離する前提で塗料を薄く塗る事です。
薄ければ剥離も剥離材を使わずにペーバーでも可能です。
電気式のペーパーサンダーは埃と下地を削りすぎる心配が有り 剥離材も下地を痛めてしまう心配もありますので、一番のお薦めは暖かい季節に 耐水ペーパーを使って人力での作業が一番綺麗に落とせます。
但し 耐水ペーパーは自動車の鈑金で使われている物が耐久性が有り最適です。

下地からの塗装の場合は塗料の密着を良くする為にプライマーを塗ります。
せっかく下地迄苦労して剥離したのですから特に中古艇等古い艇にはお薦めの下地用塗料があります。
レース艇の場合は以前から使われている製品で、値段は少々高いですがインターナショナルの製品でインタープロテクトが有ります。古いFRPに湿気が入って発生するオズモシスの予防効果も有るエポキシ塗料になります。エポキシの皮膜によって水に浸かっている船底からの湿気が予防出来ますので、劣化したFRPの表面のゲルコートの保護には一番です。
レースをされる方には湿気により船体の重量が増す事を防ぐ事が出来る事により、以前からレース艇にはインタープロテクトが用いられてきました。

インタープロテクトは2液性のエポキシですので、塗料の硬化時間・吹付けが最適ですから使用するシンナーも気温によって使い分けなければならない事から 有る程度塗装の知識必要になってきます。
知識の無い方は 剥離迄は自分で行い塗装はプロに任せた方が良いかもしれません。
以前の記事で紹介ました 有限会社ガレージツツイ様に相談して頂くのも良いかと思います。

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