2010年10月20日水曜日

クロス選びについて

近年壁の仕上材の中心は価格からもクロスが主流になっています。
限られた予算の中でセンスの良い空間を作る為にはクロス選びが重要になってきます。
有名な内装材のメーカーSANGETSUの名称で一番安い物はSP級となりますが、これは賃貸物件・格安建売等専用と言えます。利点は厚みがありますので下地が悪くても綺麗に仕上がります。極端ですが、ボンド入り糊を使えば土壁の上に直接施行も可能です。欠点は白又クリーム色が大部分で見せる空間には使う色がありませんので、商業空間の仕事が主の私にはバックヤード等の貼ってあればOKの場所しか使い道の無い製品です。
次にAA級クロス見本の大部分を占めている品になりますので、AA級を制する者がセンスの良い空間作りが出来るとなります。AA級の問題点は 1.種類が多いばかりで、色のはっきりした種類が少ない事で結局は選択巾は狭い事。 2.綺麗な色・柄の製品は厚みが薄い物が多く貼り変え等は下地によるクレームのリスクが有る。
私の選ぶクロスは当然厚みの薄い商品が多くなりますので、㎡の貼り手間で働いている職人には下地処理等も気を使い効率が良く無いので嫌われ者となりますが、お客様には喜ばれてこそ仕事がある事を職人に毎回伝えている甲斐あって最近は理解してくれたのか?諦めたのか?愚痴は少なくなってきました。
注意して頂きたいのが主に住宅になりますが、クロス専門・リフオーム業者等の中には総合見本帳の抜粋版で住宅専用の薄いカタログを持って来られる事がありますが、通常私が選んでいる種のクロスは省かれていますので、必ず総合見本帳を見せてもらって下さい。出来ればSANGETSU以外の他社の総合見本帳もです。安易にお任せすると貼りやすいだけで選ばれてしまう可能性もありますのでご注意下さいね!!
工事業者の方が、カタログを置いて選んで下さいねの場合も根本的に施行側の意思・理解無いですから良い空間は出来様が無いと思います。
私は責任と自信を持ってセレクトしお客様に提示するのが、この仕事の基本と考えます。

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